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Debian系ディストリビューション「Kaisen Linux」が開発終了を発表

システム管理やネットワーク診断向けに設計されたDebian系ディストリビューション「Kaisen Linux」が開発終了を迎えた。

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DebianをベースにしたLinuxディストリビューション「Kaisen Linux」が、正式に開発終了を発表した。Kaisen Linuxは、システム管理者向けの豊富なツール群を搭載し、システムレスキューやネットワーク診断に特化したディストリビューションとして知られていたが、Intelの「Clear Linux」が終了した直後に、その歴史に幕を下ろすことになった。

Kaisen Linuxは、KDE Plasma、LXQt、MATE、Xfceといった複数のデスクトップ環境を提供し、OS全体をRAMに展開してUSBポートを解放できる「toram」モードを備えていた。最終リリースとなる「Rolling 3.0」では、ベースをDebian 13に更新し、デフォルト環境をKDE Plasma 6へ移行。さらに、LightDMをSDDMに置き換え、neofetchやhping3といった一部のパッケージを削除する一方、BTRFSスナップショットの高速復元、ZFSの完全サポート、安全性の向上したパーティショニング機能などを追加している。

コミュニティからは惜しむ声が上がっており、特にシステム管理やレスキュー用途で重宝していたユーザーにとっては大きな損失となる。今後は、他のDebian系ディストリビューションやツールへの移行が進むとみられる。