UV-Cライトが驚異的に強靭なコケ類を殺せないことが判明

UV-Cライトは非常に強力な紫外線であり、細胞に与える影響が強いため、病院での滅菌作業に使われることが一般的です。しかし、最近発表された研究によると、驚くべきことに、一部のコケ類がUV-Cライトに対して耐性を持つことが確認されました。

この研究は、Astrobiologyという学術誌に発表されたもので、コケ類と藻類、真菌が共生しているハイブリッド生物、Clavascidium lacinulatumという種を対象に行われました。研究によると、これらのコケ類は紫外線を浴びたにもかかわらず、その生存に支障をきたさなかったとのことです。

研究者たちは、大学院生のTejinder Singhによってコケ類のサンプルを実験室に持ち込み、まず乾燥させて、実際に成長することができない状態で紫外線を照射しました。UV-Cライトを何センチメートルか離れて当てたところ、驚くべきことに、このコケ類は全くダメージを受けなかったのです。

この結果は、進化の過程で紫外線を経験したことがないにもかかわらず、特別な日焼け止めの役割を果たす構造を持っている可能性があることを示唆しています。科学者たちは、これが他の惑星でも生命が紫外線に耐える可能性を示す重要な発見であると考えています。