スイス、オープンソースAI「Apertus」を発表　ビッグテック支配に挑戦

【ジュネーブ発】スイスの研究者グループは、新たなオープンソース人工知能（AI）イニシアチブ「Apertus」を発表した。これはヨーロッパにおける最大規模の試みの一つであり、近年強まっているビッグテック企業によるAI開発支配に対抗するものだ。

過去1年間、AI分野では主要企業による規制強化が目立っている。OpenAIは研究者へのAPIアクセスを制限し、グーグルはモデルのカスタマイズを制限、さらにメタは利用条件を厳格化している。また各国政府はAI規制や国際的な合意を進めており、監視の強化がプライバシーや表現の自由を脅かす可能性が指摘されている。

こうした状況の中、スイスから登場したApertusは、透明性と自由な研究利用を重視したオープンソースAIとして注目を集めている。専門家は「欧州発の独自AI基盤が、イノベーションと民主的な技術利用の促進に大きな役割を果たす可能性がある」と評価している。