Ubuntu、Intelグラフィックスのセキュリティ緩和措置を無効化し、GPUパフォーマンスを最大20%向上

Ubuntuは、GPU計算スタックでのIntelグラフィックスセキュリティ緩和措置を無効化することで、最大20%のパフォーマンス向上が期待できると報じられています。この変更は、OpenCLおよびLevel Zeroで使用されるIntelのGPU計算スタックに関するもので、Ubuntuのパッケージにおいてこれらの緩和措置が無効化されることになります。

Phoronixのマイケル・ララベル氏によると、Intelは「NEO_DISABLE_MITIGATIONS」ビルドオプションを使用することで、GPU計算スタックのビルド時にこれらの緩和措置を無効化できることを認めており、CanonicalはこれをUbuntuパッケージに適用する予定です。これにより、パフォーマンスの大幅な向上が期待されています。

この変更は、Ubuntu 25.10のリリースに間に合うように行われる予定です。この「NEO_DISABLE_MITIGATIONS」オプションは、Intel Compute Runtimeスタックのコンパイルにのみ影響し、Linuxカーネルのセキュリティ緩和措置やIntel以外の部分には影響を与えません。IntelとCanonicalは、この変更に同意しており、IntelのOpenCLおよびLevel Zero用のCompute Runtimeのバイナリパッケージにも、パフォーマンスの影響を避けるために緩和措置が無効化されていることが分かっています。