ベライゾン、詐欺懸念を理由に携帯電話のロック期間延長を求める

米通信大手のベライゾンは、連邦通信委員会（FCC）に対し、携帯電話の購入後60日でロックを解除する現行の規則を廃止するよう求めました。LightReadingが報じたFCCへの書簡の中で、ベライゾンはこの規則が「悪意のある行為者や詐欺師に利益をもたらしている」と主張しています。

FCCは2008年、ベライゾンがCブロックの周波数帯を取得した際に、携帯電話のロック解除を義務付ける規則を導入しました。この規則により、ベライゾンで購入した携帯電話は、購入後、他の通信事業者に変更することが可能となり、他社と比べて顧客が離れやすい状況が生まれました。

2019年、ベライゾンの反発を受けて、FCCは購入後60日間のロックを認める方針を許可しました。さらに、ベライゾンは2021年にプリペイド通信事業者のTracFoneを買収した後、このポリシーをTracFoneにも適用しました。

ベライゾンは、詐欺や不正利用の増加を理由に、ロック期間のさらなる延長または規則の完全な廃止を求めています。この動きは、顧客の利便性と詐欺防止のバランスを巡る議論を呼びそうです。