マイクロソフト、EU向けAzureセキュリティ期限を満たせず

マイクロソフトは、EU向けに特化したAzureのバージョンを2025年4月中旬までに提供するという重要な期限を逃した。この目標は、EUプロバイダー向けにマルチテナンシーサポート、無制限の仮想化、SQL Serverの従量課金ライセンスなどの機能を備えたホスター製品を構築するという同社の約束に基づいている。

この問題は、2022年11月にCISPE（欧州クラウドインフラサービスプロバイダー協会）がマイクロソフトの反競争的ビジネス慣行を非難した反トラスト訴訟に端を発する。CISPEは、マイクロソフトのソフトウェアをAzure以外の競合クラウドプラットフォームで運用する方がコストが高いと指摘し、マイクロソフトは競争を促進するためにライセンス条件を一部調整することを約束していた。

しかし、マイクロソフトはこの主要な反トラストマイルストーンを達成できず、ECCO（欧州クラウド監視機関）は同社に対し2度目のアンバーレポートを発行した。これにより、マイクロソフトは「プランB」に移行し、さらなる対応を求められている。EUにおけるクラウド市場の競争環境を巡るこの問題は、今後も注目される。