NASAのローマン宇宙望遠鏡、重要な熱真空試験をクリア

NASAのほぼ完成したナンシー・グレイス・ローマン宇宙望遠鏡の半分が、宇宙環境での正常な動作を確認するための重要な熱真空試験を無事に通過した。この成果は、望遠鏡の最終組み立てに向けた大きな一歩となる。

「このマイルストーンにより、今月から飛行用の太陽電池アレイのサンシールドや展開式開口カバーを外筒アセンブリに取り付ける作業を開始できます」と、NASAのゴダード宇宙飛行センターでこれらの要素の統合と試験を主導するジャック・マーシャル氏は語った。「その後、飛行アセンブリの残りの環境試験を完了し、ローマンの2つの主要アセンブリを接続して全観測装置の試験を行い、打ち上げの準備を整えます！」

この熱試験に先立ち、技術者たちは1月に望遠鏡と機器を収納する外筒アセンブリにバイザー型の展開式開口カバーを統合し、3月には試験用の太陽電池パネルを追加。4月にこの全体構造をゴダードの宇宙環境シミュレータ試験チャンバーに移動させていた。

ローマン宇宙望遠鏡の完成と打ち上げに向けた進展は、宇宙科学の新たな発見への期待を高めている。